LW-PLA

PLAは、3Dプリントしやすい、最も一般的なフィラメントだが、模型飛行機や自作FPVに最適な性質を持つフラメントがあった。

TPUは、特にFPVドローンでよく活用されているが、今回は、カメラマウントなどの限定的な用途ではなく、主材料として使う素材だ。

今回は、オランダのフィラメントメーカー、カラーファブが開発した、模型飛行機の主翼など、主な構造体の、主体に使えるPLA素材だ。

Active foaming technologyと呼ばれる技術で、フィラメントを押し出し後に発泡させることで、体積を、積層時に約三倍にふくらまし、その質量を60%に抑えることができる素材だ。

発泡の仕組み

フィラメントが膨張するには、フィラメントに一定量のエネルギーを入れる必要があります。 印刷中にフィラメントが吸収できるエネルギーの量は、ホットゾーンの長さとフィラメントがホットゾーンを通過するのにかかる時間に依存します。 フィラメントがホットエンド内に長く存在するほど、吸収できるエネルギーが多くなり、膨張量が増加します。

https://colorfabb.com/

プリンターに合う、適切な温度とスピードを探るために、テストプリントをする必要があるようですが、PLAで構造材として使うことができ、且つ低密度の造形物が作れるのは、とても魅力的です。

PLAフィラメントは、湿気を吸いやすく、吸湿したフィラメントを使うと、その水分の気化で表面が荒れたりすることは、発泡の一種だと考えていましたが、その発泡をあえて能動的にさせるというのは、逆転の発想だなと、唸ってしまいました。

もちろん、基本的にはPLAフィラメントなので、扱いはPLAフィラメントに準じます。

標準的なPLAと比較して60%もの軽量化が可能になると、全翼をすべてLW-PLAで印刷すると、大きな違いになってきます。飛行機の場合は、飛行時間や失速スピードなどが大幅に向上させることができます。この機体だと、ノーマルPLA500gに対してLW-PLAは、275gまで軽量化することができます。

日本では、2014年ころに、家庭用の3Dプリンターの普及が始まりましたが、それから六年、広く応用できるようになったのは、スライサーの進歩と、このような、高機能フィラメントの登場によるところが大きいです。

カラーファブは、オランダから、DHL便で世界配送していますが、残念ながら現在、在庫はないようです。是非使ってみたい素材です。

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