Yokomo YD2 アクティブサス化

今まで、二台の車両にアクティブサスペンションを搭載してきた。アクティブサスペンションの搭載のメリットは、実車の様なリアルなクルマの挙動にある。

Yokomo ドリフトパッケージ

最初にアクティブサスペンションを搭載したマシンだ。そもそもAWDはスロットルの加減で結構リアルな走りをするのだが、かなりスピードが出る。リアルさの点からも、前輪と後輪のギア比の設定を変えて、後輪のほうが若干早く回転して、強制的にテールがスライドする仕組みになっている。また、前輪にも駆動力が伝わっているので、カウンターステアを当てながら飛距離のあるドリフトを楽しむことは、できない。ドリフトパッケージでは、グリップドタイヤを使って、ジャイロなしで、どれだけリアルな挙動が再現できるかを探った。
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MST RMX2.0

残念ながら日本では販売されていない台湾メーカーのベストセラーRWDモデルだ。車体キットが160USD程度で、しっかりとドリフトカーをリサーチして作られたとても扱いやすいシャーシだ。最初からドリフト用に設計されたRWDシャーシに初めてアクティブサスペンションを組み込んだ。私の作ったデーターは、アメリカの友人に送って、テストやデモ走行をしてもらい、とてもいい具合に仕上がった。
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アクティブサスペンションの効果

最近のRWDドリフトカーのトレンドは、実車らしさを出すために、柔らかいスプリングと、オイルを抜いたダンパーなどを使って実車の様な、重さを表現することが増えているようだ。しかし、柔らかいサスペンション設定は、良好なトラクションを期待できないし、簡単に車体が地面に接地してしまう場合もある。

私も驚いたのだが、アクティブサスペンションは、走行面でも大変有意義だった。まず、詳細な、ジオメトリー設定は、グリップドツーリングカーのようにセッティングする。スプリングをやや硬めにして、高いビスコシティのダンパーオイルを使い、車の駆動力や操舵入力がしっかり路面に伝わるようにセットアップできる。

アクティブサスペンションは、ドローンで用いられている6Dofジャイロを使用しているので、リアルタイムに加速度や角速度に応じて忠実に実車のように車体をリアルにコントロールしてくれる。なので、結果的に、操縦しやすくリアルなドリフト走行を簡単に実現できる。

この様なメリットなどから、アメリカの友人伝いに、是非Yokomo のYD2用のコンバージョンキットを設計してほしいと、リクエストをいただき、満を持して設計を開始しました。
YD2にはE系列とS系列がありますが、それぞれに対応するパーツを設計し、両モデルでも対応できるようになっています。Rという、リアサスペンションよりさらに後ろにモーターを積んでリアトラクションをあげるコンバージョンモデルには、対応していません。

先ほども書きましたが、アクティブサスペンションによって、グリップドツーリングカーの様なサスペンション設定が出来るので重心を変えてトラクションを得るという発想は、しなくてもよいだろうという、割り切りです。

アクティブサスペンションは、重いのでは?

例えばMST RMX2.0の場合、4つのサスペンション駆動サーボ、バッテリーもすべて込で、走行できる状態で1628gしかありません。アルミのオプションパーツを満載したフレームより十分軽量なのです。YokomoのYD2の場合はもう少し重くなるでしょう。

Yokomo YD2用のコンバージョンキットは、実際の物理キットとして販売を予定しています。ご興味のある方は是非お試しください。

SakuraD5

このシャーシは、世界中で衝撃をもって迎えられています。約9000円で、あまりあるスペックです。私見ながら私もRWDドリフトカーは、シャーシや、アルミ製、カーボン製のキラキラパーツに金をかけるのではなく、エレクトロニクス(ジャイロ、ステアリングサーボ、ESC)にどれだけ投資するかで、そのキャラクターが決まると思っています。

私のインスタなどでも、サクラD5のコンバージョンキットの要望が増えてきました。
ひと段落したら、サクラD5のコンバージョンキットも設計する予定です。

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