肥大化するbetaflight
betaflightが高機能化するにつれて、より早いCPU処理能力が求められるようになりました。現在主流のF4ボードでも、最新の機能を使用すると、CPU使用率が50％を超えるようになってきました。ましてや、whoopなどで多く使われていた、F3チップを使ったFCは、実用には厳しい状況で、実際Betaflight4.X以降では、サポートが終了しています。
BetaFlight Performance Edition F3 4.1.1 EA3
Blheli-Sコントローラーで、Betaflight4.1の機能を堪能するために、ESCのテレメトリー機能を拡張するJESCといファームウェアを使っていますが、この機能はJoeLucidという個人によって開発されています。
彼は、F3チップでもBF4.1.Xが使えるように、処理が重くなる機能を絞って、F3チップ用に軽量化した、独自のBetaflightを公開しています。それが
BetaFlight Performance Edition F3 4.1.1 EA3
です。
このファームウェアによって、F3ボードを搭載した多くのブラシレスwhoopがBidirectionalDshot機能を使った、RPMフィルターの恩恵を得られることになります。特にこのFWは、データ処理量が増えたBF4.1Xのために安全にクロックアップすることができるように配慮されています。
アンブレイカブル LDARC TinyGT7
この機体は、とても丈夫でとても扱いやすく、気に入ったwhoopなのですが、この度、晴れて、BF4.1.1にアップグレードすることにしました。
確認
まず、BF4.1にできる条件を備えているかを確認します。
どれくらいCPUリソースが足りないのか？
この機体ではBF3.5.7でもCPU使用率はほぼ100％だったので、普通に4.Xを入れても固まってしまうでしょう。 BetaFlight Performance Edition F3 4.1.1 EA3 の特徴は、あらかじめ、RXを特定しRXごとのhexファイルになっていることです。私の場合は
betaflight_4.1.1_SPRACINGF3_FRSKY.hex
を選択します。
ESCのファームウェアをJESCに
このファームウェアを使うことによって、電費が約30％近く改善するらしい。
CPUのオーバークロック
CLIで以下のコマンドを入力し120Mhzまでオーバークロックします。
set cpu_overclock=120Mhz
オーバクロック後にtasksコマンドを使ってCPUの負荷を確認します。
実際、オーバークロック後、F３チップを触ってみましたが、VTXのように発熱することはなく、十分許容範囲でしょう。
最後に、今回のアップデート後の設定は、以下の通りです。
# Betaflight / SPRACINGF3 (SRF3) 4.1.1 Oct 26 2019 / 12:43:28 (83ac98cfb) MSP API: 1.42 / FEATURE CUT LEVEL 6
batch start
defaults nosave
mcu_id 002b00285734570520313837
feature -RX_PPM
feature -TELEMETRY
feature -AIRMODE
feature RX_SERIAL
beeper -ARMING_GPS_FIX
beeper -GPS_STATUS
serial 1 64 115200 57600 0 115200
aux 0 0 0 1700 2100 0 0
aux 1 1 1 900 1300 0 0
aux 2 2 1 1300 1700 0 0
aux 3 28 1 1300 2100 0 0
set gyro_sync_denom = 2
set mag_hardware = NONE
set serialrx_provider = SBUS
set dshot_bidir = ON
set motor_pwm_protocol = DSHOT300
set motor_poles = 12
set yaw_motors_reversed = ON
set small_angle = 180
set cpu_overclock = 120MHZ
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