ジャイロ

FPVドロ―ンには有って当たり前な、ジャイロ。今はワンチップで、安価な、ありふれたセンサーだが、まさかジャイロが1チップ化し、携帯に当たり前に装備されることになるとは、想像すらできなかった。

私がラジコンヘリで遊び始めたころは、まさに、この機械式駒ジャイロとマイクロマシン加工によるピエゾジャイロの境目だった。

今見ると、このサイズ(フライトコントローラーのESC、VTXスタックとほぼ一緒)にこれだけの機械をねじ込んだなと感動します。

このジャイロは、機械的にとても繊細で、一回でも、粗い着地をすると駒のシャフトがたわんで、精度が落ちてしまうものでした。ジャイロは、一組の真ちゅう製のフライホイールに交差するシャフトからなり、そのシャフトの動きを、ポテンションメーターで読み込みむ仕組みです。

機体のヨーは、ジャイロプリセッションにによって90度ずれて発生するので、機首がヨー方向に動くと、フライホイールが、ヨー方向に応じてロール方向に動き、機種方向を検知するのです。

ジャイロのゲイン(感度)は、駒をニュートラルポジションに戻すばねのテンションで調整するので、半回し、1/4回しなど、職人技的に調整する必要がありました。

今、改めて見ると、突っ込みどころが多すぎる信頼性の置けない機械ですね。

まずは、ポテンションメーターです。いわゆる可変抵抗ですが、使い続けるうちに、だんだんニュートラルポイントがずれてきたり、摩耗によって機能しなくなります。今ではプロポのスティックでさえ、ホールセンサーが使われています。

また、ジャイロを回すために、専用のモーターが必要で、モーターの回転が安定するまではジャイロとしての機能を持ちません。この、いわゆる駒ジャイロは、角速度しか検出できないので、実際には、当て舵程度しかできません。

進行方向に対して機種がどれくらいずれてきて、それを本来の機種方向まで戻すにはどれくらいの当て舵が必要かは、積分計算のできる計算能力のある演算チップが必要です。

この計算ができる、いわゆるヘディングロックジャイロが、出てきたのは、2000年代に入ってからのことで、x,y,z軸の加速度、角速度が1チップで検出でき、その値に対し、PIDフィードバック制御ができるようになったのは、ほんとにこの10年くらいの間の出来事です。

MPU6050 6DOFジャイロ

つい最近まで、人類は、この頼りない機械に命を託していたと思うと、とぞっとします。例えばB747の様な人間が何百人も乗る機体も、基本的には同じ仕組みのジャイロが使われていました。信頼性が低いので、同じ装置を複数積んで、危うさを回避する工夫をしていました。

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