ボルト、ナット
Fusion360で、ボルト、ナットは、どのような規格でも、簡単にダウンロードして、デザインに使うことができるが、ネジ状のパーツを、3Dプリンターで、印刷して使用するのは、使用するプリンターの出力精度によってかなり個体差があり、プリントしたボルトやナットを、スムーズに使用するには、データーを少し加工する必要があります。
ネジ規格
ボルト・ナットの規格は、fusion360では、作成した穴や円柱に沿って規格通りに自動的に作ってくれます。たとえば、円柱の側面を選択し、”ねじ”機能を使うとその円柱は、簡単にボルトになります。そのデータを3Dプリンターで出力すれば、そのまま使えるのが理想ですが、そうはいきません。形を模倣するのと、機能を持たせるのは、プリントの次元が異なります。
許容値
どのようなプリンターで、どんな素材でもプリントするだけですぐ使用できるような、ボルト・ナットを作るのは、たとえ、規格に準じていても、かなり寛容な造形データにする必要があります。FDMプリンターで印刷する前提なので、M5以下のボルトナットは、現実的ではありません。
M5サイズ以下のボルト
M5サイズ以下のネジや、ボルトは、汎用の金属製スクリューを利用するデザインにすることが現実的です。PLAであれば、ある程度のinfillのある場所であればセルフタッピングビスが十分実用できます。
M5サイズ以上
M5サイズ以上のボルトで、ボルト、ナット共に、プリントアウトした造形物を使う場合、3DCADデータの修正が必要です。
例えば、バイスのスクリューのように、プリントアウトしたパーツをそのまま。パーツの一部として使う造形物もあるからです。
Fusion360を使ったトレランス調整
正しい、タップを切る
3Dプリンターで出力したボルト・ナットは糸引き等で、回転を妨げるバリが、残っていますので。これらを綺麗に取り除くために、規格に合ったタップを切ることも手段の一つです。
プリンターの個体差
多様なメーカーで多様な価格帯のプリンターがあり、それらの出力精度は、多種多様です。特殊なプリンターを指定する造形データではあまり価値はなく、どのようなプリンターでも、ある程度実用性があるデータが必要です。そのための最適な、許容値を探る為には、面倒ですが、ある程度試し打ちをして、実物で、機能確認することが不可避です。