テスラのバッテリーでU199ドローンを飛ばしてみた

テスラのモデルSで使われている、18650Li-ionバッテリー。正式名称は、NCR18650Bと言います。最近では、イーロンマスクとPanasonicの不仲説が、ささやかれ、テスラ社へのPanasonicセルの採用がなくなるのでは?という話も聞きます。

18650バッテリーとは

18650バッテリーとは、金属製のシリンダータイプのバッテリーで、自動車のクラッシュにも耐える安全性と、エネルギー密度の高さから、ほぼすべてのe-bikeやE-スクートの動力用電池として使われています。

18650 2Sパック(自作)

laptopパソコンのバッテリーには欠かせないcellだった為、リサイクルで手に入る可能性も有りますが、性能は期待出来ません。

最近は、電子タバコの電源などにも利用されていますが、ほとんどの物は、Panasonicのジェネリック製品です。値段も比較にならないほど安く、性能もデーターシートとはかけ離れた酷いものが多いです。最悪の場合は爆発するなど、安全性も大変低いので、とにかく偽物を選ばないことが重要です。

本物のNCR18650Bの見分け方

まずは、値段です。本物は、日本製で1本1200円程度します。激安品は注意です。プラス側に電流制御チップが付いていて、乾電池のように凸になっているものも偽物です。

見分けるポイントは、薄く印刷されたQRコードがあるかどうかです。より詳しく知りたい方は

18650 偽物 見分け方

で検索すると詳細が判ります。最近は、赤いNCR18650も有りますが、偽物の見分け方は同じです。

本物のNCR18650Bの安全性

相当に堅牢です。

NCR18650Bで、U199を目指す。

さて、バッテリーの性能はさておき、金属性のシリンダーに入っているので、重さはやはり、Lipo cellにはかないません。200g以下のシネフープで、この選択は、有りなのか?今回は、2Sにしてどれくらいの飛行が可能かどうかを試してみたいと思います。

バッテリーだけで103gもあります。スペースシャトルと巨大燃料タンクの様ですね。より軽く作るには、やはり、スポットウェルダーが必要でしょう。私の技量の低さもありますが、ハンダ付けで作ったパックはこれ位ですかね。

この、バッテリーで実際に飛行が出来るのか、検証してみましょう。

まずは、飛行可能な電流が得られるのか。です。

3.4Ahなので、Cレートが5だったとすると、17Aが取れます。余裕ですね。

プロペラサイズ

今回は2sと電圧が低いので、プロペラサイズで、飛行出来るかどうかが決まります。

Betafpv Beta85xHDの場合

2インチのプロペラで、フルスロットルで浮きませんでした。バッテリー込の総重量は182gです。

Armattan tadpole の場合

2.5インチのプロペラでバッテリー込の総重量は172gです。8000kvのモーターのお陰か、浮くことは出来ました。何とか操縦出来ますが、今にも足をつりそうな立ち泳ぎをしている感じです。実用的ではないですね。

Betafpv  HX115 HDの場合

3インチのプロペラでバッテリー込の総重量は176 gです。モーターは標準通りの5000kvですが、僅か0.5インチのプロペラサイズの差で浮力が、全くちがいます。風の吹いている野外でも十分実用と感じました。

飛行時間はどれくらい?

ただ重いだけのバッテリーを、敢えて積んでいるには狙いが有ります。飛行時間の延長です。3400mAhの大容量バッテリーですから、期待大です。

室内でタイムチャレンジ

まず8分、室内でレスポンス等を調べながら飛行させました。スイマセン。集中力が続きません。

8分飛行後の残量。まだ余裕でいけます。

8分の飛行後、バッテリーの残量とモーターの発熱などをチェックします。モーターは全く普通に触れます。発熱の心配はありません。2sで電圧もそれ程高くない事も、余り発熱しない事に寄与していると思います。

バッテリーも、手で触っても特に熱いと感じる発熱は有りません。

ダレがありませんね。スロットルレスポンスも重さを考えると、合格です。

そのまま引き続き飛行させた際の動画です。データーシートにCレートは、書かれていませんが、スロットルのダレも出ていないので、5Cはかなり良心的な見積もりでしょう。

何と、トータルで14分以上の飛行が出来ました。

キャノピーを外して17gGoproを載せたら、U199で実用的なシネフープを実現できる可能性を感じました。

飛行後のバッテリー残量

18650は、cell当たり2.5Vまでの放電が可能なので、まだ飛ぶ状態です。

トランジションリフト

今回の検証は、ホバリングでしたが、実際に進行方向のある飛ばし方をすると、トランジションリフト(遷移推力)が発生し、浮くための効率が上がる為、さらに飛行時間が延びる余地があります。また、この検証を通して、18650を使う場合は、3inchが最低条件であることがわかりました。17g剥きGoproを使った動画を撮りたい方は、撮れ高アップのシネフープ(シネドローン?)が作れそうですね。

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